サッカーの審判用語など

サッカー自体は小学生のときから20代の後半まで続けていましたが、審判員になって、初めて知ることが多くありました。

日々の試合や研修で学んだもの、教えてもらったものを共有したいと思います。

サッカー好きの方、サッカーの審判員を志している方の参考になると嬉しいです。

DOGSO(ドグソ)

DOGSO(ドグソ)は、 「Denying Obviously Goal Scoring Opportunity」 の略で、決定的な得点の機会をファウルによって阻止することです。

1級審判員は、試合中に無線で通信をして会話をしていますが、その際にいちいち「今のは決定的な得点の機会を阻止した」というのは長ったらしいため、「ドグソ」と言っているそうです。

最近は、この表現が一般的になってきていて、自分も使うようになりましたし、選手からも言われることがあります。

ちなみに、ドグソがあった場合は、基本的にはレッドカードで1発退場となります。

ただし、守備側競技者がボールにチャレンジしようとした結果、ドグソになってしまって、PKとなった場合は警告(イエローカード)となります。

SPA(スパ)

SPA(スパ)は、「 Stop Promising Attack 」の略で、大きな攻撃のチャンスをファウルによって阻止することです。

ファウルによる大きな攻撃の阻止は、反スポーツ的行為に含まれますので、警告に該当します。

ただし、守備側競技者がボールにチャレンジしようとした結果、スパになってしまって、PKとなった場合は、警告なしとなります。

ラフプレー

直接フリーキックとなる反則を無謀に行うことです。

該当する反則は以下の7項目です。

  • チャージする
  • 飛びかかる
  • ける、またはけろうとする
  • 押す
  • 打つ、または打とうとする(頭突きを含む)
  • タックルする、または挑む
  • つまづかせる、または、つまづかせようとする

この7項目を無謀に行うことがラフプレーと呼ばれます。

※無謀の定義は、「相手競技者が危険にさらされていることを無視して、または結果的に危険となるプレーを行うこと」とあります。

ちなみに、ラフプレーは日本独自の考え方のようです。

競技規則的には、反スポーツ的行為に含まれるのですが、審判報告書では、反スポーツ的行為とは別にラフプレーの項目が別になっています。

アディショナルタイム

アディショナルタイムは、試合時間に追加される時間です。

以前はロスタイムと呼ばれていましたが、近年はアディショナルタイムと呼ばれています。

アディショナルタイムに追加される時間は以下の7つです。

  • 競技者の交代
  • 負傷した競技者の負傷の程度の判断や競技のフィールドからの退出
  • 時間の浪費
  • 懲戒の罰則
  • 飲水タイムやクーリングブレイクなど、競技会規定で認められる医療上の理由による停止
  • VARのチェックやレビューに関わる遅延
  • プレーの再開を著しく遅らせる行為を含む、その他の理由

試合終了間際に時間稼ぎを目的に選手交代する場面がよくありますが、選手交代の時間はアディショナルタイムに追加されるので、ほとんど意味がないと思います。

それよりも、コーナーキックやフリーキック、スローインなどでうまく時間を使った方がいいと思います。それらの時は、時計は止めませんので。

あんまり露骨だと、注意や警告を受けることになりますが。。。

A1(エーワン)、A2(エーツー)

これは、副審(アシスタントレフェリー)のことを指します。

副審は2人必要で、その2人はピッチの対角に位置して判定を行います。

A1は、アウェイチーム側のベンチ前にいる副審のことで、A2は、ホームチーム側のバックスタンド側にいる副審のことです。

基本的にA1側の副審の方が、A2側の副審よりもレベルが上になるように割り当てがされます。

級が違えば、上級側がA1になりますし、級が同じであれば、カテゴリーや今までの経験などが考慮されます。

なんでそんなことをしているかというと、A1側は、A2側よりも知識や経験が求められるからです。

A1側は、アウェイチームのベンチ前で判定を行う必要があるので、背後からかなりのプレッシャーを受けます。

無言のプレッシャーならまだいいですが、実際に判定を惑わすようなことを言ってくることもあります。

主審の判定についての見解を求められたりすることもあります。

A1側の副審は、背後からのプレッシャーに負けない強いメンタルと、ベンチからの質問などに答えられるような知識と経験が必要となります。

タッチジャッジ

タッチジャッジは、ボールがフィールドの外(ゴールラインやタッチラインの外)に出たときに、最後にどっちが触ったかが分かりにくいときの判定のことを言います。

試合前の打ち合わせや、試合後の反省会の場面などで出てくるワードです。

「タッチジャッジでどっちボールか分からないときは~、、、」

「コーナー付近でのタッチジャッジは逆じゃない?」

みたいな感じで使われます。

差し違い

差し違いは、スローインやコーナーキックのときに、主審の判定と副審の判定が逆になることを言います。

差し違いは極力ないようにしたいところですが、主審と副審では見ている角度が異なる場合が多いのでたまにおきます。

基本は主審に合わせるケースが多いですが、副審側で自信がある場合は、主審の判定を変えてもらうこともあります。

差し違いは、試合状況によっては結構ベンチから激しい声があがります。

ベンチからつけいる隙を与えないためにも、主審と副審でしっかり協力して判定を合わせていきたいですね。

アドバンテージ

反則が起きた時に、反則を受けたチームがプレーを続けた方が利益があるときに主審が笛を吹いて試合を止めずにプレーを続けさせることです。

アドバンテージがかかっているときは、主審がアドバンテージのシグナルをしたり、声で「プレーオン」や「アドバンテージ」と声を出しています。

反則があったぽいのに試合が止まらないときは、主審のシグナルに注目すると、アドバンテージをとっているのか、ファウルではなかったのかが分かります。

実際の試合では、アドバンテージを取るかどうかの判断は非常に難しいです。

アドバンテージを取ったら、次のプレーでボールを取られたり、アドバンテージを取らんかったら、選手や監督に「流せよ!」ってすごい剣幕で怒られたり。

サッカーの理解という要素も必要だとは思いますが、結局は結果論なのではないかなと思ったりもしています。

ただ、アドバンテージとったときに、それがゴールにつながったときは、なんとも言えない達成感があります。

ウェイトアンドシー(Wait and See)

これは、副審でオフサイドの判定のときに使うことが多いと思います。

直訳すると、「多少待って、様子をうかがう」となります。

オフサイドの反則は、オフサイドポジションにいた競技者がボールをプレーする、または触れることによってプレーを妨害したときに成立します(他にも色んなケースはありますが)。

オフサイドポジションにいただけでは、オフサイドの反則にはなりません。

パスがオフサイドポジションにいる選手に出された時点で、旗を上げるのではなく、プレーをしたりボールに触れたりした、反則が成立したタイミングで旗をあげましょうという意味で、この「ウェイトアンドシー」が使われます。

選手も自分がオフサイドポジションにいるかどうかというのは、ある程度分かっています。

オフサイドポジションにいるときに自分に出されたパスに対しては、反応しないこともあります。

早とちりして旗を上げてしまうと、オフサイドの反則が成立していないのに、笛が吹かれてしまう可能性もあります。

そんな時に、2列目からいいタイミングで飛び出してきた選手がいた場合なんかは、ベンチがどっかーんと噴火したりもします。

副審には、慎重にかつ的確なタイミングでのフラッグアップが求められます。

マッチコーディネーションミーティング(MCM)

試合前に、両チームの代表や審判団、運営が勢揃いして打ち合わせを行うことです。

試合の70分前に開催されるケースが多いです。

お互いの自己紹介や、運営上の注意事項の共有、ユニフォームの色の決定などを行います。

こちらの記事にも記載していますので、良かったら見てみてください。

WBGT

WBGTとは、人間の熱バランスに影響の大きい、「気温」、「湿度」、「輻射熱」の3つを取り入れた温度の指標のことです。

近年は、夏場の試合運営では熱中症に対して、より注意が必要となっています。

熱中症になるときは、気温よりも湿度の影響が大きいことが分かっています。

その湿度も取り入れた指標で、試合運営のやり方を判断する必要があります。

WBGTは28℃を超えると、熱中症になる人が急激に増えると言われています。

こういった、測定器で測定を行います。

飲水タイム、クーリングブレイク

先ほどのWBGTの値が高い場合に、試合中に飲水タイムやクーリングブレイクをとります。

飲水タイムは、1分間(目安)で水分補給のみ。ピッチ内で行う。

クーリングブレイクは、ベンチに入って3分間確保。水分補給以外にも、氷やミストで体を冷やす。戦術的指示もOK。

詳しくは、こちらの記事に書いていますので、良かったら参考にしてみてください。

ピッチインスペクション(フィールドチェック)

試合が行われるフィールドが問題ないかどうか確認します。

フィールドチェックは具体的には、以下のようなことを確認しています。

ラインがきちんと引かれているか。

コーナーフラッグがきちんと立てられているか。

ゴールの位置やネットに問題がないか。

テクニカルエリアは問題ないか。

何か問題があった場合は、マッチコミッショナーや運営の方に伝えて修正してもらいます。

ポラール

ポラールはフィンランドにある会社で、トレーニング効果を高めるための製品を提供しています。

上級の審判の方は、試合中の心拍の測定や、走った距離などを確認するために、ポラール製品をよく使用されています。

自分もいつかは欲しいなと思いながら、なかなか購入には踏み切れていません。

ジャッジリプレイ

ジャッジリプレイは、DAZNで見ることができる番組(コンテンツ)です。

主にJリーグの試合で、際どい判定について、解説してくれる番組です。

非常にいいシーンを切り取って紹介してくれるので、審判員としての勉強になります。

DOGSO(ドグソ)が広まったのも、この番組のおかげだと思います。

DAZNは1ヶ月無料で見ることもできるようですので、興味のある方は以下から内容を確認してみてください。

【DAZN】初月1ヶ月無料お試し

最後に

書き始めたら、結構なボリュームになってしまいました。

いずれも、選手時代には知らなかったこと、意識していなかったことばかりです。

サッカー好きの方、サッカーの審判に興味がある方に1つでも参考になれば嬉しいです。

最後まで読んで下さった方ありがとうございました。

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