【競技規則には載っていない】第4の審判員の細かい役割

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今回は第4の審判員(以下4審)の役割について詳しく書こうと思います。

4審の役割について、詳しく知っている方はかなり少数ではないかなと思います。

大半の方は、交代の手続きやアディショナルタイムの表示をする人でしょ。くらいの認識しかないと思います。

実際、小学校から社会人までずっとサッカーを続けてきた自分も最初はその程度の認識でした。

ですが、審判資格を取ってから4審として試合に携わる中で、最近は4審が一番大変でプレッシャーのかかる役割なのではないかと思ったりしています。

正直いうと、自分は4審で入る時が一番緊張します。

そんな4審の役割について詳しく書いていきます。 サッカー好きの方、これから4審をやる予定の方に参考になったら嬉しいです。

競技規則に書いてあること

競技規則には、次のように記載があります。

第4の審判員の援助には次のものが含まれる
・交代の手続きの管理
・競技者と交代要員の用具の点検
・主審のシグナルや承認を受けたあとに、競技者を再入場させる
・ボール交換の管理
・前半、後半(延長戦を含む)の終了時に主審がプレーに追加しようとする最小限のアディショナルタイムの表示
・テクニカルエリアに入っている者が責任ある行動を取らなかった場合、主審に伝える

4審の役割としては、基本はこれです。

これだけ見ると項目も少ないし、結構簡単そうに思えます。

でも実際は、4審の仕事は多岐に渡ります。

以下に詳しく書いていきます。

選手交代の手続き

基本的な流れとしては、以下の通りです。

1.選手もしくは役員から交代用紙を受け取る

2.メンバー表と照合する(背番号や名前を確認し、メンバー表と違っていないか確認する)

3.すね当てやスパイクなどの用具チェックを行う

4.交代ボードの作成(基本はOUTの選手の番号のみを作成)

5.アウトオブプレーのタイミングで主審を呼んで、ボードを掲示

6.OUTの選手がフィールドから出て、主審の合図を待って、交代選手をフィールドに送り出す。

注意点1 交代時間の記録

試合にもよりますが、公式記録が作成されるような試合になると、公式記録の交代に関するところは、4審に確認をお願いされるケースが多いです。

忘れずに交代時間を記録します。

注意点2 交代のタイミング

交代用紙が提出されたからといって、次のアウトオブプレーで必ず選手交代するとは限りません。

コーナーキックやフリーキックの時などは、選手を交代させないケースが多いです。

そういう場合は、ベンチの役員にこのタイミングで入れるかどうかの確認を入れます。

また、交代させようとしていた選手とは別の選手がケガをする場合もあり、直前で交代する選手が急に変わったりします。

ベンチ役員が考えていることを想像したり、コミュニケーションを取ることも必要です。

注意点3 ベンチからのプレッシャーに負けない

時折、嫌なベンチ役員もいます。

交代の手続きに対して、「早くしろよー!!!」とめちゃくちゃ怒鳴られたこともあります。

特に負けている状況だと余計そういうことを言われたりもします。

素早く交代できれば、それに越したことはありませんが、急ぐあまり、登録されていない選手や、用具の不備がある選手を入れてしまうことだけは絶対に避けないといけません。

必要な確認はしっかりと実施した上で、スムーズな交代ができるのが理想です。

注意点4 交代人数、交代回数

交代人数はしっかり管理します。

大会規定で決まっている交代人数を超えることはあってはいけません。

ベンチ側も基本的には、理解されているとは思うのですが、間違えて、決まっている交代人数以上を送り出そうとしてくる時もあります。

4審のところで気付かないといけないです。

また、最近、ユース年代以下は、後半のプレイングタイムを伸ばすために、後半の交代回数を3回に制限しています。 ユース年代以下の公式戦では、後半の交代回数も管理しないといけないので、その辺のことも頭に入れおく必要があります。

注意点5 その他

交代ボードの表示間違えに気をつける。

恥ずかしながら、自分の場合は、間違えてINの選手の番号をボードで作ってしまった時が度々あります。 焦らず落ち着いて確認し、ミスのないようにしましょう。

便利グッズ

4審は、メンバー表を管理しておかないといけません。

メンバー表の管理に役立つのがこんなバインダーです。

風で用紙が飛ぶこともないですし、交代用紙も挟んでおけます。おすすめです。

アディショナルタイムの表示

アディショナルタイムについては、試合中に主審とやりとりして、表示時間を確認します。

基本的な流れは以下の通りです。

1.終了時間1.5~2min前にボードを持ってタッチライン付近に立ちます。

2.主審から追加時間のサインをもらいます(どんなサインにするかは、試合前の打ち合わせで確認しておきましょう)。

3.ボードでその数字を作ってお互いの認識に間違いがないかを確認し合います。

4.終了時間(45分ハーフなら45分のタイミング)にアディショナルタイムをボードで表示します。

注意点1 主審とやりとりできないケース

アディショナルタイムを何分にするかというやりとりが主審とできない場合があります。

4審が交代の手続きやケガ人の対応などをしていたり、主審がサインを出す余裕がない場面が続いている時など。

この場合についても、事前の打ち合わせで決めておくと良いです。

A1側の副審と相談して決める、それもできなかったときは4審の独断で決めるなど。

ここは主審の人のやり方に合わせます。

注意点2 アディショナルタイムの表示をする時間がない

終了間際に選手交代が入るケースが多くあります。

この場合は、アディショナルタイムの表示よりも、選手交代を優先します。

アディショナルタイムを表示するタイミングがなくなってしまうのですが、もうそれは仕方ありません。

アディショナルタイムは両ベンチに口頭で伝えればOKです。

この時、負けているベンチから先に伝えるのが慣例みたいです。 あまり気にしなくてもいいかもしれませんが、そういう細かい配慮も4審には求められます。

ケガ人の対応

試合中にケガ人が出た時のために、事前に主審と役員を入れる合図、担架を入れる合図を確認しておきます。

ケガ人が出た時は主審の合図を確認します。

役員のみ入れるのか、担架も入れるのか。

合図が出た時に、役員や担架要員に「入ってください!」などと声掛けをします。

また、担架が入りそうな気配を感じたら、担架要員をタッチライン際でスタンバイさせておくといいです。

担架要員も慣れている人とそうでない人といますので、担架要員とも試合の前にスタンバイのタイミングや位置など話しておくと、いざという時にスムーズに担架要員を出動させることができます。

誰も乗っていないときは2人で運ぶ、ケガ人を乗せたら4人で運ぶなど、担架の運び方なども事前にレクチャーしておくといいです。

ベンチの監視、ベンチコントロール

試合が始まったらまず、メンバー表に届けられているメンバー(選手と役員)がベンチにいることを確認します。

人が多かったり、少なかったりしていないかを試合開始と同時に確認します。

試合中は、交代要員がビブスを着用しているか、着席しているか、戦術的指示は1人が行っているかも監視し、注意が必要であれば、ベンチに行って注意を行います。

ベンチからの判定に対する異議が出る場合も多くあります。

異議を唱えることに対して、「判定に対しては言わないようにお願いします」などと伝える必要があります。

繰り返ししつこく異議を唱えている場合や、主審や他の審判員に対して攻撃的な発言や、侮辱的な発言があった場合は、主審を呼んで対応をお願いすることになります。

ベンチ役員を退席処分にするかどうかについては、主審が判断することになりますので、4審としては、誰が誰に対してどんな発言を行ったかを、記憶ないし記録しておき、その事実を主審に伝えることになります。

テクニカルエリア内の決まり事については、競技規則ではなく、通達として文書が発行されています。

一度目を通しておくことをおすすめします。

https://www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/law_soccer_100701.pdf

ブッキング(記録)

警告や退場などの記録もしっかり取る必要があります。

主審の人が勘違いしていて、同じ選手に警告2枚出ているのに退場させていない場合もあり得ます。

その時には、4審と副審が気付いて教えてあげられるようでないといけません。

また警告、退場については公式記録に警告や退場の時間や理由を反映しないといけないです。

主審のメモ忘れなどもありますので、4審でも時間、背番号をきちんと記録しておきます。

警告が出た時に、遠くて何番か分からない時や、交代などで警告の瞬間を確認できない時もありますが、そういう時は、すぐA1側の副審に確認しておくと安心です。

主審を援助

主審によるかもしれませんが、本部前のタッチジャッジ(どっちボールのスローインで再開するかの判定)のサポートをお願いされるケースもあります。

本部前の事象は主審からも副審からも見えにくく、逆にベンチからは見えやすいという嫌なエリアです。

どっちのスローインか明らかな時は、シークレットのサインで主審に伝えてあげると、良い援助になります。

また、これは4審だけに限らず、副審にも言えることですが、主審から見えていない反則(特にカードが必要なもの)については、次のアウトオブプレーの時に主審を呼んで、見えた事象と自分の意見を伝えます。

中々試合を中断して主審を呼ぶのは勇気がいることですが、正しい判定を行うためには、審判団4人で協力するという姿勢が大事だと思います。

4人で協力するということに関して、アセッサーの先生からは、以前8つの目が下を向くことがないようにとアドバイスを頂きました。

主審や副審が記録している時に、4審も同じように記録を行うと、誰もフィールド内を見ていないことになります。

4審は、他の3人が記録し終わってから記録するとか、他の3人が見ていないような部分を監視するなどの意識も必要だと教わりました。

まとめ

第4の審判員の役割について詳しく書いていきました。

この内容が全てではないと思うのですが、自分自身が主審の方との打ち合わせでお願いされたことや、アセッサーの先生から指導頂いた内容を盛り込みました。

いざ文章にしてみるとかなりの文字数になってしまい、いかに4審のやるべき仕事が多いかを再認識しました。

こうやって色々書きましたが、4審は特に経験が必要なポジションだと思います。

続々と色んなことが起きる中で、優先順位を守って、臨機応変に対応できるようになるには、

結局のところ経験が物を言うのかなと思います。

自分自身まだ全然慣れてなくて、4審はなんて難しいんだと思いながらやっています。

4審として主審や副審に対していい援助ができるようになっていきたいと思います。

この記事が誰かの参考になると嬉しいです。

最後まで読んで下さってありがとうございました。

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