【サッカー審判員向け】ピッチインスペクション(フィールドチェック)の流れと注意するポイント

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こんにちは。さらしんです。

今回はピッチインスペクション(フィールドチェック)について記事にしたいと思います。

サッカーの審判をやっていると、試合前に必ずピッチインスペクションをすることになると思います。

試合の主審を任されるようになると、ピッチインスペクションも主体的に仕切ってやっていくことになります。

自分自身の今までの経験から、ピッチインスペクションのポイントとなるところをまとめました。

これを読んだ、サッカー審判初心者の方が自信を持ってピッチインスペクションにのぞめるようになると嬉しいです。

試合で使用するピッチのサイズや用具などについては、こちらのガイドラインがとても参考になるので見てみてください。

※本文内でもガイドラインの資料をふんだんに活用させてもらっています。

JFAサッカー施設用具ガイドライン

ピッチインスペクション(フィールドチェック)とは

まずピッチインスペクション(フィールドチェック)について簡単に解説したいと思います。

ピッチインスペクションとは、

運営側で準備された試合の環境に問題がないかを審判団で確認することです。

具体的には、ピッチの大きさやラインの引き方に問題ないか、ゴールやゴールネットなどの用具に不備がないかなどを確認します。

不備があったら、試合開始前までに修正する必要があります。

競技規則には、ピッチの大きさや用具のことなどについて記載がありますが、ピッチインスペクションのやり方については記載がありません。

ピッチインスペクションの流れ

カテゴリーによって異なる場合も多々ありますが、大体の流れを紹介します。

大まかな流れはこんな感じです。

試合開始90分前にピッチインスペクション開始。

ピッチインスペクションは試合の運営の方と一緒に回ります。

ハーフウェーラインのメインスタンド側(本部側)から反時計回りにぐるっと回ってフィールドに問題がないか確認します。

問題があれば、運営の方が修正してくださったり、審判団で直したりします。

ピッチインスペクションの確認のポイント

ピッチインスペクションの確認のポイントは結構たくさんあります。

自身の経験を基に思いつく限り記載しました。

カテゴリーが上の試合では、運営や会場設営の方も慣れておられるので、ほとんど不備はなく、とてもスムーズに終わります。

カテゴリーが下がるにつれて色んな不備がありますので、注意深く確認しておく必要があります。

①テクニカルエリアの大きさ

テクニカルエリアの大きさを確認します。

テクニカルエリアについては以下のように記載があります。

・テクニカルエリアは、特定された座席部分から両横に1m(1ヤード)、前方にタッチラインから1m(1ヤード)までにするべきである。

サッカー競技規則2021/2022より
テクニカルエリアについて

テクニカルエリアの大きさは、ベンチの横方向には1m。

タッチラインからは少なくとも1m以上離すことになっています。

マーカーで分かるようにするのが一般的かと思います。

マーカーの位置に問題ないか確認しておきます。

また、テクニカルエリアの確認と併せて、ベンチの位置も合わせて確認しておくと良いです。

大体センターサークルの端付近にベンチの端がくるくらいが良いと思います。

両ベンチが近すぎると役員同士が対立しやすくなりますし、逆に遠すぎると4審が役員や交代要員を管理しにくくなります。

②アップエリアの有無

アップエリアの有無を確認します。

カテゴリーが低いとアップエリアの設置が忘れられがちです。

大体ベンチの横側にマーカーで設置されています。

設置がない場合は、運営の方に設置をお願いしましょう。

アップエリアもタッチラインから少なくとも1m以上は離します。

③コーナーフラッグの立て方

コーナーフラッグの立て方を確認します。

学生さんが会場を設営している場合などは、大体フラッグの差し方が間違っています。

フラッグというか、土や芝に差す部分の向きが間違っていることが多いです。

以下の図のようにして金具を差します。

④任意のマークの位置

コーナーキックのときに、守備側競技者の離れる距離を示す任意のマークにも注意が必要です。

コーナーアークから9.15mのところにマークを引くのが正しいです。

よくある間違いとして、タッチライン(またはゴールライン)から9.15mの位置に引かれている場合があります。

その場合は、コーナーキックのときに離れる距離が1m短くなってしまうのでNGです。

審判員の皆さんは大体9.15mかどうかを歩測で確認しています。

歩測で9.15m測れるようにしておくと良いです。

コーナーアークの端から歩測して、任意のマークの位置がおかしかったら修正をお願いする感じです。

⑤ゴールの位置とペナルティーマークの位置

ゴールの位置がゴールラインの中央にきていない場合もあります。

ペナルティーマークの位置に立ってゴールに正対してずれがないか確認します。

ペナルティーマークの距離(11m)も問題ないか確認しておきましょう。

⑥ゴールエリア、ペナルティーエリアの大きさ

ゴールエリアやペナルティーエリアの大きさも確認します。

ゴールポストのところに立って、ゴールエリアの角とペナルティーエリアの角が一直線上にあればOKだと思います。

角がずれていた場合は、ゴールの位置かピッチの作り方のどちらかが間違っていると思われます。

あとは、ゴールラインとゴールエリアが交わる地点からゴールエリアの角を見て、ゴールエリアの線とセンターサークルの端、反対側のゴールエリアの線が一直線上にあることも確認します。

会場によっては、若干ずれていることもあるんですが、この辺を修正しだすとかなり時間がかかってしまうので、修正の判断をするときは非常に迷います。

過去の実績を考慮したり、運営の方とも相談しながら判断すると良いと思います。

⑥ゴールネット

ゴールネットに問題がないかを確認します。

ゴールネットが破れていたりすると、正しくゴール判定できない場合も考えられますので、かなり入念にチェックします。

ゴールネットに破れがある場合は、ナイロンのロープでしばります。

そんな時は、こんな商品を持っておくと役立ちます。

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ゴールポストやクロスバーとゴールネットに隙間がある場合は、白いビニールテープで固定します。

こちらも購入しておくとかなり役立ちます。

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選手やボールが触れるところは、ヒモだとどうしても出っ張りができてしまうので良くないとされています。

ガイドラインには、テープが一番良いとされています。

ガイドラインによるとロープは好ましくないとありますが、側部、下部フレームでの使用は可となっています。

あとは、ゴールネットのたるみも確認します。

上部にワイヤーがあるものだといいですが、ないものはたるんでいることが多いです。

そうなっていると、ゴールキーパーの手がネットに引っかかったりして危険です。

また、強い風が吹いた際にも選手がネットにひっかかったりしかねない危険な状況になります。

なので、たるみが多い場合はゴールネットをゴールの背面から引っ張って固定します。

⑦ゴール用のおもり

基本的に移動式のゴールを使用するので、ゴールが倒れたり動かないようにしておく必要があります。

ゴール用のおもりが会場にある場合はおもりを設置してもらいます。

おもりの置き方は以下の写真のようにおくと良いです。

最後に

今回はピッチインスペクション(フィールドチェック)の流れと注意するポイントについて書いていきました。

自分自身は、試合前にペナルティーエリアとゴールエリアの書き直しをお願いしたことがあります。

修正に時間がかかってしまって、ウォーミングアップや審判団での打ち合わせをする時間がなくなってしまいました。

これを読んでくださっている方も今後そういう経験をされるかもしれません。

ピッチの大きさなどが頭に入っているとスムーズに対応できますので、競技規則の第1条のピッチの大きさなどはしっかり覚えておくといいですね。

また、最初は、分からないことも多いかもしれません。

数をこなして、主審や先輩レフリーの対応などから学んでいく感じになると思います。

会場の特徴によっても色々確認したり修正する内容は変わってきますので、本記事は参考程度にしてくださいね。

以上最後まで読んでくださってありがとうございました。

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