サッカー審判の試合前の打ち合わせについて

スポンサーリンク

今回は審判ネタです。

サッカーの審判は、試合中の判定についてのみ注目されがちですが、試合前に審判団で色んな決まり事を確認しています。

今回は、そのサッカーの審判の試合前の打ち合わせ内容を書いていきたいと思います。

自らの経験上、よく話し合う項目について書いていきます。過不足などあるかもしれませんが、参考になればと思います。

打ち合わせについて

打ち合わせは、基本的には主審、副審2人、4審の合計4名で行います。

主審の方が主導権を持って話を進めていくことになります。

余談ですが、私はあまり人前で話し慣れていませんし、人見知りなので、主審として打ち合わせに参加するときは少し緊張しています。

打ち合わせをするタイミングについては、色々ありますが、ピッチやゴールの確認を行った後にやることが多いかと思います。

それでは以下に、打ち合わせの内容を書いていきます。

まず全員で確認すること

まず全員で、審判をする試合の大会やリーグの規定について再確認します。

具体的には、競技時間、延長/PKの有無、ベンチ入りメンバーの数、交代メンバーの数、ボールがマルチかどうかなど。

大会やリーグによってまちまちですので、最初に全員で確認しておきましょう。

4審の方と確認すること

次に、4審の方と確認することについてです。

1.アディショナルタイムの表示について

前半と後半の終了時には、4審の方にアディショナルタイムの表示をしてもらわなければなりません。

そのため、4審の方と事前に話をしておく必要があります。

お願い/確認する項目は以下の通りです。

(お願い/確認すること)

・前半と後半の終了1分半~2分前に交代ボードを持ってハーフウェーラインの端まで出てきてもらう。

・アディショナルタイムがない時とある時の伝達方法について確認する。

・アディショナルタイムがある時は、主審によっては指の本数で示す人、手で数字を描く人と何パターンかありますのでその伝達方法について確認する。

・交代ボードにアディショナルタイムの数字を作ってもらうことをお願いする。

・その4審の方が作ってくれた数字を見て、間違っていなければオッケーの合図をする。間違っていた場合の合図も確認しておく。

・試合時間の終了時間(45minと90min)に、ボードの表示をお願いする。

特に後半の終了間際は、勝っているチームが選手の交代をする場面が多いため、交代の手続きで忙しくてアディショナルタイムの表示ができないことがあります。

その場合は、ベンチにのみ口頭で伝えてもらうようお願いします(負けているチームから)。

また、アディショナルタイムを4審に伝えること自体を主審が忘れてしまうことも考えられます。その時は、A1側の副審の方と相談して表示タイムを決めてもらうようお願いします。

(この辺のやり方は地域によって異なるかもしれません)

2.交代の手続き

交代の手続きも4審の方にお願いすることになりますので、その流れについても確認しておきます。

(お願い/確認すること)

・交代して入る競技者の用具の確認をお願いする。

・交代ボードの表示は、OUTの選手の背番号のみ表示してもらうようお願いする。

・交代の時は、「レフェリー!」と呼ぶのと同時にボードを上げてもらうようお願いする。

3.ケガ人の対応

ケガ人が出た時も、4審の方の協力が必要になりますので、その対応について確認をしておきます。

(お願い/確認すること)

・競技者に出血があって、フィールドの外に出した場合、止血の確認をお願いする。

・ドクターを呼ぶ合図、担架を呼ぶ合図を確認する。

・担架が必要になりそうな場合、担架要員へのスタンバイやフィールドに入る時の指示をお願いする。

4.ベンチコントロール

最後がベンチコントロールです。主審は試合に集中していますので、ベンチの対応は基本は4審に任せることになります。

ベンチの監視、何かあった時の対応を事前に確認しておきます。

(お願い/確認すること)

・ベンチマナーが悪い時に、注意をお願いする。

例えば、監督やコーチが判定に対して異議を唱えている時、交代要員がベンチで立っている、ビブスを着用していない時など。

・ベンチからの暴言があった時、主審を呼んで下さいとお願いする。

副審の方と確認すること

次に副審の方と確認することについてです。

1.ボールがフィールドから出た時の監視

主審からは、ボールがフィールドの外に出たタイミングは正確には分かりませんので、正しい判定のためには、副審の方との協力が必要不可欠です。

各ケースでの決まり事を事前に打ち合わせしておきます。

(お願い/確認すること)

・どっちのスローインか、ゴールキックかコーナーキックかの合図をしてもらうようお願いする。

・レフェリーサイドは主審、アシスタントサイドは副審で判定してもらうよう伝えます(主審によってやり方は異なるかもしれません)。

・タッチジャッジで判定に迷う時は、旗を上にあげておいてもらい、主審の判断に合わせてもらうようお願いする。

・判定が違うと主審が判断したときは、訂正するので、それに合わせてもらうようにお願いする。

2.得点に関して

ゴールインしたのか、していないのかについても主審から正確には分からないことがあります。これについても正しい判定のためには、副審の方との協力が必要不可欠です。

各ケースでの決まり事を事前に打ち合わせしておきます。

(お願い/確認すること)

・ボールがゴールに入って、特に問題なくゴールが認められる時は、アイコンタクトをしてハーフウェーラインに向かって30m程走ってもらうようお願いする。

・ゴールインしたが、プレーが続いているときは、フラッグアップしてもらい、アイコンタクト後にハーフウェーラインに向かって30m程走ってもらうようお願いする。

・ゴールインしたが、その前に攻撃側の反則があった、あったかもしれない時、コーナーフラッグのところに立ったままでいてもらうようお願いする。

その場合、コーナーフラッグのところまで、主審が何があったかを聞きに行くことを伝える。

3.オフサイドの監視について

オフサイドについても、主審からは正確には分かりません。これについても正しい判定のためには、副審の方との協力が必要不可欠です。

色んな決まり事について打ち合わせしておきます。

(お願い/確認すること)

・オフサイドラインのキープとオフサイドの監視をお願いする。

・オフサイドの犯則が成立したタイミングで、フラッグアップをお願いする(ウェイトアンドシー)。

・オフサイドポジションにいた競技者と、守備側競技者(特にGK)が接触しそうな時は、ケガを事前に防止するために早めのフラッグアップをお願いする。

・フラッグアップしたが、主審が気づかない時は、旗を下げずに呼んでもらうようお願いする。

・主審がフラッグアップに気づいていなくて、かつ攻守が切り替わってプレーが進んでいるときは、そっと旗を降ろして下さいとお願いする。

4.ファールアシストについて

ファールアシストについては、主審によって色んなパターンがあります。今までで自分が経験した内容を記載しておきます。

・ファーストファールは主審が取りたいので、ファールアシストはそれ以降にして欲しい。

・手のファールのみアシストして欲しい。

・攻撃側のファールのみ判定して欲しい。

・ファールアシストはしないで欲しい。

等々。

私はペナルティーエリア内の反則以外は、ファールだと思ったら積極的にフラッグアップをお願いしますと伝えています。

5.試合中のPKのときの役割分担について

あまり機会としては多くありませんが、試合中のPKについても事前に打ち合わせしておくと安心です。

打ち合わせ内容はワンパターンですが、いざというときに落ち着いて対応できます。

(お願い/確認すること)

・副審の方には、得点となったかどうかとゴールキーパーの飛び出しの監視をお願いする。

・ゴールキーパーの反則があった時の合図についても確認する。

これも人によってパターンがあるのですが、

フラッグアップして教えて欲しい。

フラッグを持ち替えて欲しい。

ワッペンを触って欲しい。など。

また、ゴールキーパーの飛び出しについては、明らかに両足がゴールラインから離れていたら反則をとるなど、反則をとる基準についてもお互い合わせておくと良いと思います。

(どこまで許容するかは人それぞれです)

最後に

こうやって文章にすると結構なボリュームになってしまいました。

私もまだまだ経験が浅いので、これだけで良いのか、この内容で合っているのか自信がありません。

また、新しい項目があれば追記していきたいと思います。

少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

最後まで読んで下さってありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です