【書評】苦しかったときの話をしようか(森岡毅さん)

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「苦しかったときの話をしようか」(著者:森岡毅)という本を読みました。

何か本を読みたいと思っていた時に、Twitterのタイムラインで流れてきて、どなたかが良書だとおすすめしているのが目にとまりました。

早速購入して読みました。

読んだ本について紹介するのは初めてなので、うまく言いたいことを伝えられるかは分かりませんが、自分なりに感じたことなどを紹介したいと思います。

一番いいたいこと

この本は読んで良かったです。

もっと早くにこの本に出会いたかったと思える本です。

また、読む時々によって得られる気付きが変わってくると思います。

5年後、10年後にまた読んでみたいし、何か人生で迷ったときにまた読みたくなるような本です。

特に、自分みたいな30代中盤の会社員の方に刺さる内容でした。

「苦しかったときの話をしようか」を特に読んで欲しい人

・就職活動を控えた学生

・自分みたいな30代の会社員

・学生を持つお父さんお母さん

「苦しかったときの話をしようか」の紹介

筆者について

筆者は、森岡毅さんという方です。

私自身は、この本を読むまでは知らなかったんですが、マーケティング業界では有名な方のようです。

当時経営危機にあった、USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)の業績をV字回復に導いたという、凄いお方です。

また、USJ入社前は、ヴィダルサスーンやパンテーンなど、誰もが一度は聞いたことのあるシャンプーなどを取り扱っているP&G(アメリカが本社)でブランドマネージャー(部長?)として活躍されていたとのことです。

この本以外にも、いくつか本を出されています。

「苦しかったときの話をしようか」の概要について

本の内容としては、著者の森岡さんの大学生の娘さん向けのメッセージになります。

大学院に進学するのか、就職活動をするのか、一体自分が何をやりたいのか、どういう方向に向かえばいいのかを悩んでいる娘さんに向けて、父である森岡さんが今までの社会経験を通じてのアドバイスが本にまとめられています。

大学生の娘さんに向けたメッセージではあるのですが、ビジネスの最前線で活躍されている筆者ならではの視点で書かれており、人生のキャリア形成に関する本質的なメッセージとなっています。

内容は全部で6章で構成されています。

1章 やりたいことがわからなくて悩む君へ

2章 学校では教えてくれない世界の秘密

3章 自分の強みをどう知るか

4章 自分をマーケティングせよ

5章 苦しかったときの話をしようか

6章 自分の弱さとどう向き合うのか?

自分のやりたいことや強み、今後の進むべき道などに悩んでいる全ての人に役立つ内容となっています。

自分のことを紹介すると

一方で、この本の感想を書いている自分は30代中盤の会社員です。

職場での立ち位置は、中堅社員でそれなりに責任のある仕事を任せてもらえたり、新入社員のOJT役を任命されたり、マネージャー(係長)になれる職級への昇格試験にチャレンジしたりしているような状況です。

そんな会社生活ですが、管理職を目指すべきなのか、それとも専門性を高める方がいいのか悩んでいます。

管理職が定年退職した後に嘱託として、そのまま会社に残ったときに、誰もやりたくないような仕事を押しつけられているのを見ると、将来を見据えて、自分としてどうあるべきなのかをふと考えることがあります。

会社にぶら下がるのではなく、会社や社会から必要とされる人材で居続けないといけなのでは。なんてことを考えたりしていました。

そんなことを考えている中で、この本に出会い、ブスッブスッと筆者の言葉が自分の心に刺さりまくりました。

個人的に刺さった言葉

ナスビは立派なナスビになろう!

「ナスビは立派なナスビになろう!」という文があり、これが一番心に響きました。

つい、上司や周りからの期待に応えようとして、本来は苦手なことを頑張ったりしていましたが、この言葉で肩の荷が下りたような気がしました。

また、なんとなく、人と比較して自分の弱みばかりに目がいってしまいがちですが、自分はナスビ、あいつはトマトなんだ。

みたいに考えられるようになりました。

ある意味開き直ることができました。

自分の強みにフォーカスして、それを磨き続ける努力をすることが大事であるということをこの本から学びました。

実際に本の中には、自分の強みを見つける方法についても記載があります。

自分の好きな動詞を書き出していき、ジャンル毎に分けるというものです。

そのおかげで自分の強みを再認識できたので、立派なナスビを目指して頑張っていこうと思いました。

資本主義社会の構造

本の中では、資本主義社会の構造についても書かれています。

「資本主義社会とは、サラリーマンを働かせて、資本家が儲ける構造のこと」

「資本主義とは、無知であることと、愚かであることに、罰金を科す社会のことである」

などと記載があります。

今までは特に何の疑問もなくサラリーマンをしてきましたが、資本主義の構造を改めて学ばせてもらいました。

資本家になりたいなどは思いませんが、そういう世界の人が我々の頑張りで得た利益をたくさん吸い取っているということは知っておくべきことだと思いました。

資本家が良くて、サラリーマンが駄目というわけではなく、どちらの世界も知った上で、自分で選ぶということが大事だということを教えてもらいました。

学校教育ではこういったことは教わりませんでした。

親からも特にそういった話はなかったと思います。

個人的には目から鱗の内容でした。

自己保存の本能

自己保存の本能についても記載がありました。

「チャレンジによって起こる変化が大きいほど不安は大きくなる」

「不安とは、本能を克服して挑戦している君の勇敢さが鳴らしている進軍ラッパのようなものだ」

仕事でも特に大事なプレゼンテーションのときなどは、かなり不安に思うことがありますが、この本を読んでからは、自己保存の本能が働いているのだと思うようになり、自分が勇敢に挑戦しているのだと思えるようになりました。

最後に

繰り返しになりますが、この本は読んでよかったです。

自分自身の強みを理解し、また自分ぼブランディング(ブランド化)することで会社や社会で必要とされる存在になれると思いました。

また、戦略あるキャリア作りを意識することで、会社の言いなりになったり、会社にぶら下がったりする必要がなくなるので、自分主体で働いたり、やりがいをより感じたりできるようになると思いました。

自分としては、自身のキャリアに悩んでいましたが、もやもやが解消されました。

同じように悩んでいる方、または、興味のある方は是非読んでみて欲しいです

自分自身も子どもがいますが、子どもが人生の岐路に立つようなときには、この筆者の方のようなアドバイスをしてあげたいと思いました。

そういった意味でも、大きいお子さんを持つお父さんお母さんにも読んでもらいたいと思います。

以上最後まで読んでくださってありがとうございました。

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